ゴーヤーちゃんぷるー

 「ひろみ。あなたに会えて、
          私は、命が繋がってゆくって教えて貰ったさー」

 学校でのいじめをきっかけに、ひろみ(多部未華子)は、自室に引きこもるようになった。パソコンの仄かな明かりだけのひろみの世界。家族は祖父母の二人だけ。

 
そんなひろみにとって唯一本音を打ち明けられるのが、インターネットの掲示板で知り合った「ケンムン」と名乗る青年だった。ケンムン(武田航平)は西表島のダイバーズショップでインストラクターをしているらしい。偶然にもその島は、母・喜美子(風吹ジュン)が住む場所でもあった。ケンムンと母に会うために、ひろみは部屋を飛び出した。

 
ひろみを待っていたのは西表島の大自然とたくさんの人との出逢いだった。見知らぬ土地に戸惑っていると、島で宅配業をするサヨ
(大城美佐子)に声を掛けられ、言われるままに配達の手伝いをする羽目になる。

 喜美子は民宿をしながら幼馴染で医師のシン(美木良介)と一緒にホスピスで看護師として働いていた。ホスピスとは、治る見込みのない病人が残された人生を最後まで自分らしく生きることを目的として治療を受けられ医療施設である。末期のがん患者である稲江(下條アトム)は、妻の良子(新海百合子)に付き添われ、ホスピスで療養していた。
 

 「生きることはまぶらい(まぶらう=護る)あうこと。」

 沖縄料理のゴーヤーちゃんぷるーが、苦味のあるゴーヤーを様々な具材と混ぜ合わせて炒めることで美味しくなるように、島では様々事情を抱えた人々を受け入れ、譲り合っていた。人と関わることで初めて自分らしく生きらる。タイトルの『ゴーヤーちゃんぷるー』にはそんな想いが込められている

             

                 

   

   監督:松島哲也    脚本:松島哲也、宇山圭子
   原作:竹内紘子(「まぶらいの島」くもん出版刊)
   出演:多部未華子 風吹ジュン 武田航平 大城美佐子 
            美木良介 下条アトム 北村和夫
   2005年/日本/1時間41分/カラー/ビスタサイズ/文部科学省選定